01/16/2006
M of BK 5
安藤政信くんとは不思議な出会い方をしている。
最後のメインキャストとして出演のお願いに行ったのですが、彼が言うには、一週間かそこら前に夢の中にぼくの名前が出てきたんだそうです。
その直後に出演依頼があったので、すぐに面談が叶ったのだと。
彼はこの不思議な縁を、友人として付き合うべきか、仕事をするべきか悩んでいたけれど、ぼくは仕事を通して友人になるタイプなので、何カ月もかけて説得して、出演してもらうことになった。
これで主役が揃った!
こうした、ちょっと強引な口説き方は、キャストだけじゃない。
ストーリーの大事な要素で、ビジュアルとしても強烈になる予定の人形オブジェ。
ヘンタイ人形アーティストの作品という設定なので、過激でユーモラスな作家を探していました。
ネットで調べたり友人に聞いたりして、何人かのアーティストに会ったのですが、極めつけが児嶋サコさん。
ネットで「ぬいぐるみ」を検索して発見。
京都のアーティストで、ちょうど大阪のギャラリーで個展をやっている。
それ行け、といきなりアポなしで乗り込みました。
最終日の遅い時間だから、思った通りご本人がいます。
そこで名刺を渡して「映画手伝いませんか」と口説く。
有無を言わせない感じでしょ。
ヴードゥー教についても調べなきゃならなくて、知人のまた知り合いにヴードゥー教日本支部長というヒトがいて、ハイチ料理屋で食事をしながらハナシを聞いた。
そのとき彼が持っていたお守りは、映画の小道具の参考にさせてもらう。
もっといろいろ聞き出そうと思っていたら、その後、本人が行方不明になってしまう。
別に事件じゃないと思いますが… 。
途方に暮れていると、本屋で『ダンシング・ヴードゥー』という新刊を発見。すぐに買う。
著者はフォトジャーナリストの佐藤文則さん。
ハイチで実際にヴードゥーの人々と生活を共にしていた。
あとがきに銀座で写真展をやりますと書いてあったので、これも調べて、今度は初日の早い時間にアポなし訪問。
無事知り合いになれて、本場のヴードゥーの知識を教えてもらい、ついでにヴードゥー・アートも撮影のためにお借りすることになる。
その佐藤さんが参加する報道写真家のグループ展が偶然にも開かれるので、またも初日にそこへ向かう。
安藤くん扮するタツオは、戦場カメラマンに憧れるスクープカメラマンという設定で、戦場写真家とも知り合いたかった。
結局、ベテラン広河隆一さんの戦場写真の実物を撮影にもお借りすることになる。
スクープカメラマンの方は、『FOCUS』や『FRIDAY』のカメラマンをやっていた南慎二さんの個展が表参道であると新聞で知り、早速訪問。知り合いになる。
ただし南さんは現役で、常に張り込み中なので、なかなかこちらの取材時間が取れない。
貴重なハナシをいくつも伺ったが、映画にふさわしくアレンジさせていただいた。
こんな風に、監督の個人プレーでヒトやモノが集まってゆく。
でも、ひとりで動く方が早いし的確だし、相手も安心するから。
こうして偶然やら必然やらが編み合わさって、撮影の下準備は進んでいくのでした。
- 02:59
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