11/26/2007
DREAM CATCHER
それは新潟撮影初日の夜のことでした。
今回の8mm撮影のため色々と骨を折ってくれた地元の友人たちに、お礼かたがた会食しようと思ったんです。
19時に古町で待ち合わせると、ひとりは遅れてくるとのこと。
じゃあ、それまでの間にちょっと買物につきあってもらおうと。
実は翌日撮影でつかう小道具の飾りが足りなかったんです。
東京で買う暇がなく、新潟で時間があったら探そうかと。
でも半分あきらめてました。
それは皮ヒモと鳥の羽の飾り。
よく、ネイティブ・アメリカンの装飾にあるようなやつです。
ほら、ドリーム・キャッチャーとか。
どこにでもありそうですが、なにしろ新潟とはいえ夜の7時の古町でしょ。
そんな店あるかしら、
と半ばあきらめて歩いてたんですね。
案の定、店はみつからなくて、そろそろ戻ろうかというあたりで、一軒のアクセサリー・ショップを発見。
いわゆるシルバー・アクセサリーの店です。
そんな店にはネイティブ・アメリカンのアクセサリーなんかもあるかも、
と店を覗くと、
大当たり!
ショーケースの中に、きれいなドリーム・キャッチャーがあるじゃないですか!
これ、これ。
こんなのを探してたんだ。
しかし、かなりきれいなその造り。
高そうだなあ。
と、よく見ると、値札がない。
どうやら店の飾りみたい。
な〜んだ、とがっかりして、店長らしきヒトに
「これ、売りモノじゃないですよね?」
と聞くと、
「そうなんですよ。すみませんね」
といいながら店長は、ぼくの顔をぢっと見て、
「あ、手塚さんですか?」
「そうです。わかりますか」
「前にお会いしました」
「ああ、『白痴』のときに…?」
(新潟では『白痴』関係のヒトとよく会うので)
「いえ、26年前に東京で会いました。サインももらいましたよ」
「えっ!?」
話は26年前に遡ります。
当時ぼくは二十歳そこそこの小生意気な学生でした。
友人たちと作った『MOMENT』という8mm映画を披露上映するためのイベントを企画してたのです。
そのスタッフだった小林ひろとし氏(現・映画やアニメの脚本家)は、自分の通っていた専門学校の同級生のイシヅキ氏にそのチケットを売ったのです。
チケットのナンバーは「0000」。
イシヅキ氏は記念にサインしてくれと、皆のサインをチケットに残したのです。
彼はその後、故郷の新潟に戻り、15年前にアクセサリーの店をはじめて…。
そこにぼくが来た、というわけです。
彼はそのチケットをまだ持っていて見せてくれたのですが、
ぼくはなんとサインの横に一筆、
「覚えていたら、一生感謝します」
なんて書いている。
なんでそんなことを書いたんでしょうね。
ぼくはまったく覚えていなかったのですが、イシヅキ氏はシッカリ覚えていたのでした。
ところで、そのドリーム・キャッチャー、撮影にお借りできませんか?
「差し上げますよ。もらったものですし」
ということで、無事小道具が撮影に間にあったというワケです。
それにしても、凄い確率の偶然でしょ?
いや、
偶然じゃないですね。
25年前から、その予定だったのでしょう。
この話は、さらにオチがあって、
撮影翌日にその店(ガンダルフ、という名です)にお礼に立ち寄ったのですが、せっかくなので記念に何かアクセサリーを買おうと物色していると、
イシヅキ氏が「これはどうですか」と出してくれたのは、裏が魔鏡になっているネックレス。
その小さな鏡に強い光を当てると、反射して天使の羽が映る。
天使!
即、買ったのはいうまでもありません。
今日は東京で「天使」の撮影がありました。
カオちゃん演じる天使に、暖かい陽の光が当たっていました。
コメント
いや~偶然っていろいろあるんですね。必然やら偶然やらと。
私も何か手塚さんと縁があればいいけど、よくわからないし。
- 投稿者:
- 蛍
- Nov 26, 2007 7:02:40 AM

