12/31/2007
LAST DAY
「家というのは片づかないものである」 ゲーテ (←ウソ)
いくら片づけても、ちっともきれいになりません。
とりあえず山積みになった今年の仕事の資料を整理するので精一杯。
家に仕事場があると、仕事のモノが溜まっちゃって。
どうして年末は毎年、あわただしくなるのでしょう。
1年を振り返る暇もありません。
2007年の新年の誓いはどうなったかというと、
まず長編映画の企画。
これはちょっとずつ進んではいますが、実現は来年ですね。
映画100本つくる話は?
いや〜、
やっぱり100本は無理。
というか、10本もできてないって。
でも、まあ、企画だけは100本あるし、
作り始めて完成していないものは数10本あります。
だから100本完成するとはいっていないので、100本作り出した
ってことで。
100本映画を劇場で観る。
これは全然ダメ。
40本がいいとこ。
来年は残り60本を観ます。
来年も今年以上にポジティブに生きようと想う手塚でした。
2008年もよろしくお願いします。
- 23:33
12/28/2007
DAY LAST
今日は事務所は年末の仕事納め。
無事・・・に年賀状も出し終わり、落ち着いた静かな年末です。
そして手塚プロも忘年会。
ということでウチのスタッフも手塚プロに参加して合同忘年会です。
お世話になっている関係各社など、今年は盛況で、なんと600人もの参加者が訪れました。
人、多いです。
ひさしぶりに『ブラック・ジャック』チームも揃って、それなりに盛り上がりました。
その後はモデルでデザイナーのチカチカちゃん誕生会に流れました〜。
クラブ系の人たちがいて、こちらはこちらで楽しい集い。
こういうときに手塚プロの手塚と、ヴィジュアリストの手塚を微妙に使い分けるのも、面白くはあります。
それにしても飲み過ぎだけれど。
- 00:28
12/24/2007
CARDS
今年のクリスマスは富士に降る雪と甘〜いスパークリングワインで終わっちゃいました。
今日は1日、家にこもって年賀状の準備という、地味メなクリスマスです。
数千通だすので文面は印刷ではありますが、せめて名前くらいは手書きにしたい。
なにしろ、これまでの人生に忘れたくないヒトだけで数千人。
もし元旦に書こうと想えば、年始はそれだけで消えてしまいますね。
毎年、出すのが年末ぎりぎりになります。
今は何人ものスタッフが手伝ってくれますが、事務所を始めた最初の年は、うかつにも葉書に
「MERRY CHRISTMAS AND HAPPY NEW YEAR」
と印刷してしまったのです。
つまりクリスマスまでに届かなければ意味がなくなる。
当時はぼくとマネージャーのふたりだけ。
しかも事務所は出来たてで、住所録もまだ完成していない。
パソコンに数百人の住所を入力してからだと間に合わないと判断したマネージャーは、数百通の宛名を手書き始めて、クリスマス前に思わぬ徹夜作業になっちゃいました。
それからというもの、クリスマスカードはご法度なのです。
年始はいつも慌ただしい。
とわかっていても、なかなか早めに年賀状を用意することはできませんね。
こうして宛名を見ていると様々な人の顔が浮かんできて、
こんなたくさんの人たちに会う機会があって良かった、
としみじみ想います。
- 17:00
12/22/2007
SPMANTE
週末はやっと休めるので、温泉に。
最近、耳鳴りが酷くて、よほど疲れているようなので、身体を癒します。
湖畔の宿が取れたので、クリスマスも近いし、せっかくだからシャンパンが飲みたいな。
よもやないだろうと思いながら、シャンパンありますか? と宿のヒト尋ねると「ハーフボトルならご用意できます」との答え。
なかなか気がきいている宿じゃないですか。
銘柄は何かな。
モエかヴーヴクリコあたりかな。
などと楽しい想像をする反面、
よもやシャンメリーじゃあるまいな、と一抹の不安もよぎります。
昔はシャンメリーをシャンパンと偽って飲んでいた家庭が多かったですね。
あれは甘くて最悪でした。
この宿は部屋も広くて静かで快適。
大浴場もふたつあるし、部屋に露天もある。
窓の外には初雪が舞ってきました。
お膳立ては揃った、という感じで湯に浸かり、食事を待ちます。
久しぶりのシャンパンなので、ビールも我慢していると、
いよいよ食事の時間になって、仲居さんが「ご注文のシャンパンです」と持ってきたものは。
ASTI SPMANTE とイタリア語のラベルが・・・ 。
これはシャンパンではありません。
スプマンテです。
スパークリングワインとシャンパンを混同してます。
しかも、甘い。
メチャクチャ甘い。
このスプマンテは。
料理にも合わないし。
しまった〜。
まだまだ地方はシャンメリー的な世界が残っているのでした。
湯はいいのだけどね。
12/21/2007
CHILDFOOD
8mm漬けの日々が終わり、
少し落ち着きを取り戻しました。
といっても、相変わらず様々なことが起きていますが。
育児学の権威、
というより「育児の神様」と呼ばれていた内藤寿七郎先生がお亡くなりになり、ご葬儀に参列しました。
ぼくは父の縁があって、生前数度お目にかかりました。
101歳。
人間としては大往生ですね。
ほぼ生涯、70年以上も臨床医として子供を診つづけた人生は本当に立派です。
以前、お会いした機会にこんなことを尋ねてみました。
「過激な映像や暴力的な映像は、小さな子供に悪影響がありますか?」
すると内藤先生は
「ありません」
と、きっぱり。
「本当に影響があるのは、両親の接し方です」
内藤先生の著書『育児の原理』には、親としてどう子供と接すればよいかが、ていねいな言葉で書かれています。
皇室やホワイトハウスでも参考にされている本です。
サテ、
今日は早稲田学生映画祭に参加しました。
最近、学生と接する機会が増えています。
彼らにはどんな夢があるのでしょうか。
夜は、部活「フリーハンド」の忘年会。
癖のある連中が夜中近くまで事務所を占拠。
年齢に関係なく語り合う姿を見ていると、ホッとするのです。
- 01:21
12/18/2007
AFTER8
で、どうなったかといえば。
(前回の続き)
夕方5時に最後のフィルムがあがる予定だったので、スタッフが現像所に取りに行き、編集中のぼくのところへ届けてくれる、
予定になってました。
時間節約のため。
ところが!
スタッフの乗った鉄道で人身事故が起こり、
(なんと)
電車が停まってしまった。
現像所の窓口は6時まで。
駅のタクシー乗り場は長蛇の列。
うわ〜〜っ。
このままではフィルムが届かない。
つまり、完成しない。
どうしよう〜。
と、悩んでもいる暇もない。
作業は続けなければ。
6時寸前、やっと電車は動く。
事務所スタッフの連携プレーで現像所には連絡を入れてもらい、なんとか遅れてフィルムはゲットされる!
夜8時に手元に届く。
ああ!
よかった!!
と、喜ぶ暇もなく、新たなフィルムを試写。
すると案の定、新しい構成アイデアが浮かび、それまでに編集を終えていた8割の場面を入れ替えてしまう。
カットしていた場面も復活させて、大幅な修正。
寝る暇もないというのに、つい粘ってしまう。
作り手の性(サガ)というかエゴというか。
だって、悔いが残るよりいいでしょう。
結局、編集が終わったのが午前3時。
さあ、今度は録音です。
8mmはデジタルみたいに簡単に音をつけられない。
フィルムを映写しながら、タイミングを見てリアルタイムに音をつけてゆく。
ちょっとズレたら、また最初からやり直し。
一番好いタイミングに収まるまで、何度でもやり直します。
3分進んでやりなおすには、3分かけて巻き戻し・・・ という苛々しそうな作業を繰り返す。
納得できる限界の時間で、午前10時。
録音終了。
12時30分までに会場へ行かねばならない。
あわてて風呂に入る。
会場のイメージフォーラムは渋谷。
ウチは練馬区。
正味1時間。
少し遅れて1時に到着。
すぐに授業を開始する。
眠いので、話しにサービスがなく、ひたすらマジメな講義。
午後4時。それが終わると、会場の片隅でこれから上映するフィルムのクリーニング。
8mmはゴミとか埃がつきやすく、上映するとかなり目立つので、それを拭き取るのです。
これまたフィルムを手でゆっくり巻きあげながらの作業。
数時間かかってしまう。
こうして、夜7時30分の上映に、間に合いましたよ。
なんか、1分の隙間もない進行でした。
疲れました。
と、まだいっていられない。
上映はパフォーマンス的なライブトークを交えてやります。
客席の真ん中に設置された映写器で、20歳のときに作った習作を自ら上映してスタート。
そんな上映プログラムが、2日間に3回。
そして初日が終わり、夜中に帰宅してからは、翌日に上映する作品の編集と録音が待っている。
8mmは、ひとり過酷です。
それでも8mm上映は自分の古巣というか、生まれた家に戻った気分。
ホッとします。
作品は、新作も昔のものも、どれも最高に自分らしくて、
大好きなんですよ。
12/14/2007
12HOURS
いよいよ明日あさってが8mmの上映ですが、
前日の今日、
まだ作ってます。
(>_<)
8mmでは、よくあることですが。
現像所が日本に1カ所しかなくて、年末は多忙のために予定が変わるのです。
そのため、最終のフィルムの現像が、今日の夕方にやっとできてくるという。
それを見て、構成を熟考し、編集して、録音しなきゃならない。
すべてアナログの作業。
発表は明日の夜。
しかし、明日はイメージフォーラム付属映像研究所で年一回の授業が昼すぎからあります。
なので締め切りは明朝。
正味12時間。
例によって、離れ技です。
ああ、ブログなんか書いてる場合じゃない。
作業、続けま〜す。
12/09/2007
PLANET8
上映会のインフォメーションです。
イメージフォーラム・シネマテーク
「PLANET8」
手塚眞8mm作品集
すべて8mmで作られた作品で、フィルムのまま上映します。
プライヴェート・ムービーなのでソフト化、デジタル化はまったくなされていません。
なので、見られるのはここだけ。
ドラマではなく、最新技術の映像でもない、
心象を表現したアート作品集です。
手塚眞イメージの源流と、8mmならではの繊細な映像美。
16日はフォトグラファー藤井春日さんとの対談もあります。
藤井さんも美しくて不思議な方です。
12月15日 19時30分〜 プログラムA
12月16日 14時〜 プログラムB
16時〜 プログラムC
A:『2006』『2007』(新作)『ANNEXE』(85)ほかシークレット
B:『2006』『2007』+写真家・藤井春日さんとのトーク
C:『惑星TEトLA』(07バージョン)
当日1200円 フリー券 2100円 IF会員 700円
会場 渋谷イメージフォーラム3階 寺山修司
http://www.imageforum.co.jp
12/07/2007
EDITING 8
いよいよ8mmフィルムの編集が始まりました。
デジタルと違って、1本しかないフィルムを手で直接触りながら切って、貼って、繋ぎます。
幅がたった8ミリしかないフィルムです。
しかも一度間違えて切ると元には戻せない。
たしかに慣れないヒトにはスリリングな作業です。
いまやデジタル全盛で、小さなDVカメラでも美しい映像が写せる時代に、なぜわざわざ8mmを?
と思うかもしれませんが、
その理由は8mmフィルム独特の映像の質感。
はっきりいって、解像度わるく、不鮮明です。
でも、そこが美しい。
ぼくはノイズ、揺れ、歪みといった不安定なモノが好きで、美しいと想うんです。
いまのデジタル技術はむしろそうした部分を排除しようとしてますね。
でも、自然のものはそんなに正確な形状をしていないし、歪んでいたり汚れていたり、揺れているんです。
ヒトの顔だって、どんな美人でも左右対照なんてあり得ないし、完璧ではない。
だから、美しいと想えるんです。
それが自然だから。
ぼくの8mm映画では、そんなノイズ、揺れ、歪みが強調されています。
それらを強調する技術を使っています。
それは「偶然性」「乱暴さ」といった技術です。
それによって、映画は異世界を描きます。
いえ、心の世界です。
ぼくの8mm映像は、ぼくの心の影像です。
ノイズ、揺れ、歪みこそ個人の表現であり、魂の息吹きです。
だから表現者として、不安定な8mmにこだわるのです。
「美しさとは痙攣である。そうでなければ存在しない」(アンドレ・ブルトン)
12/01/2007
BLUEMAN
ブルーマングループの公演を観ました。
アメリカ発の、青い顔の3人組のボードビル・ショーです。
今日から始まる2ヶ月間の第一期興行はチケット即日完売だそうで、
来年2月からの第二期のチケットがやはり今日から発売開始。
日本初演ですが、すごい注目度ということなんでしょうか。
観たいというヒトがけっこういます。
実際アメリカでは以前から人気らしいです。
内容は、いかにもアメリカ人がはしゃぎそうな、
巨大な宴会芸、
ですね。
このために作られた大がかりな特設ステージには様々な仕掛けがほどこされていて、
それでちょっとしたくすぐりをランダムに展開します。
80年代からいろいろなパフォーマンスを目撃してきた経験でそれを眺めていると、つい冷めた目で見てしまうのですが、
なにかすべてが仕掛けに思えてきてしまいます。
3人といっているけれど、実際は6人くらいいるんじゃないかとか(顔が青いからわからない)、
チケット完売というのも実は宣伝の仕掛けじゃないか、とか。
単なる邪推ですので、根拠ありませんが。
芸はちゃんとやるのですが、全体にいかがわしいというか、インチキ臭いというか、
なんか騙されたような気分になるのは、
プロジェクト全体のスケール感と内容にチグハグな印象があるからでしょうか。
これが六本木の巨大特設ステージではなくて、渋谷とか池袋の小ぶりのイベント・スペースであれば、また印象は違うかもしれません。
似た印象があったのが、以前みた「グレゴリー・コルベール写真展」。
写真自体はコンセプトも明確できれいなのですが、会場となった台場の特設美術館の、無用に思える巨大スケールが、作品の背後に落ち着きの悪い経済的な構造を感じさせてました。
しかし期待して見に来てつまらなかったとか、好みではなかったからといって、怒るのも無粋というもの。
よく「つまらなかったから金かえせ」みたいなことを言うヒトがおりますが、そもそも入場料というのは木戸銭で、劇場に入るために払っているので、作品の内容じゃないんですね。
あれは「お楽しみ代」じゃないんです。
映画なんか最たるもので、制作費がいくらだろうが、大作だろうが小品だろうが、一律1800円でしょう。
劇場のために払っているわけで、作品は実はただで見ているのです。
見せ物小屋の気分というものがあります。
最近は減りましたが、かつては縁日に見せ物小屋はつきもので、
「世界でひとつの貴重な」とか「見ないと一生の不覚」とか、センセーショナルな口上に釣られて木戸銭はらって入ると、まあ、だいたいはがっかりするというか、あきれてしまうような出し物なワケです。
板に血が塗ってあって「オオイタチ」とかね。
だいたい「ニセもの」で、くだらないんです。
でもそれは縁日という「場」を盛り上げているワケで、
見せ物小屋はむしろそのインチキ臭さが大事です。
逆に、そこに「本物」があったら仰天しちゃいます。
これが国立博物館であったり国際フォーラムあたりで、新聞一面広告だのテレビCMだのを多量に打って数千円のチケットを予約させて、中身が見せ物小屋だったら、ちょっと問題あります。
つまり作品以上に「場」が大切で、
縁日のにぎわいの中で射的やら金魚すくいやらと並んでいる見せ物小屋はひとつの風物で、馬鹿馬鹿しさが身上なんです。
どんなに中身がインチキでつまらなくても、その「場」を面白がろうという気分が大事なんですね。
騙されてやろう、という気分です。
その「場」の空気を読むまでが難しいときもありますが。
ブルーマンは、そこがちょっと難しかった。
シルク・ド・ソレイユとかカッパーフィールドのイリュージョンとかを想像すると、違うかもしれません。
大がかりな見せ物小屋と思えば、騙されてもいいかな、と。
サテ今日からニコニコ動画という縁日で、「第2回国際ニコニコ映画祭」という見せ物の作品公募が始まります!
世界1のインチキ臭さを、お楽しみに。

