01/30/2009
RENEWAL
ネオンテトラのホームページのデザインがリニューアルされました。
何年ぶりでしょうか。
いや、正式にオープンしてから初かもしれません。
新しいデザインは、よりシンプルに、さりげなく楽しく、
といった感じです。
特にホームやメニューページ。
ぼんやりいじっていても、なんかほのぼのと楽しいですよ。
そちらのエッセイも復活しますので、
ブログと併せてぜひご覧ください。
www.neontetra.co.jp
I N F O :
前に触れたとおり、
NHK にて 手塚治虫生誕80周年を記念する特集番組が組まれています。
まずは
1月30日 22時からの
「プレミアム10」
『手塚治虫 漫画 音楽 そして人生』
というタイトルで、音楽を切り口に手塚治虫の世界に迫ります。
出演は、
真矢みき、冨田勲、坂本龍一、山下達郎、中島美嘉、そして わたし… 。
BSでは開局20周年企画として、
「手塚治虫2009 〜いのち・科学・未来へGO!」
を2月から8ヶ月にわたって放送します。
まずはそのオープニング・スペシャルとして、2月8日から5日間の連続放送。
司会は渡邉あゆみアナウンサーと、わたし。
日替わり登場ゲストは、
萩尾望都、高橋源一郎、香山リカ、船越栄一郎、安藤忠雄、海堂尊、野田秀樹
と豪華!
詳細はまた書きますが、
NHKサイトでチェックして。
http://cgi4.nhk.or.jp/hensei/program/index.cgi
01/29/2009
AYUMI 3
たしかこの間、正月だったように思うのですが、
もう月末ですか。
・・・・ 。
早いです。
今年はゆっくり、じっくり進もう、
なんて考えているうちに、
日にちの方が先へ進んでしまいました。
最近の悪い癖は、
仕事が詰まってくると、
「サッサと片づけよう」
「はやく明日になればいい」
と思ってしまうこと。
たしかに、タイヘンな仕事や面倒な作業は、考えるほどに辛く思えてくる。
だからなるべくよけいなことは考えないことにして、
終わったあとのこと、
翌日のこと、先の楽しみなんかを考えるようにしているのですが、
そうするとホントにすぐ先が来てしまう。
どちらがいいのでしょうね。
先週末はNHKでずっと渡邊あゆみさんと一緒でしたが、
今日はもうひとりの渡邊あゆみさんに会う予定。
と思っていたら、
知り合いの女性脚本家の方から連絡がきて、
なんの用事かと思ったら
「私の旧姓は渡邊あゆみなんです」。
3人めですか、このタイミングは。
いったい、ぼくの周辺には何人の
「渡邊あゆみ」
がいるのでしょうか。
01/25/2009
N H K
ここ数日、ずっとNHKに通っているわけです。
毎日番組の収録をしていると、まるでタレントのようです。
レギュラーの『サイエンスZERO』ではありません。
詳しくはまた放送前に書きますが、
2月8日から5日連続の番組に毎日出演なんです。
そういえばNHKに出ることが多いですね。
他の局を嫌ってるとかじゃありません。
たまたまNHKに呼ばれることが多いというだけで、
こちらで選んでいるわけではないです。
思い起こせばテレビ・デビューは小学生の頃。
それは民放で、父と一緒でした。
しかも怪獣映画のパブ番組。
子供のくせに、映画のコメンテーター ってわけです。
ウチは父がよくメディア出演していたから、
テレビが珍しいことでもなく、
当たり前のように出ていましたね。
そりゃ、アニメとはいえ番組作りの裏側を見て育った人間ですから。
大学生にもなれば自分でもすでに映画監督をしていたので、テレビ出演の回数も増えて、
バラエティ番組にレギュラー枠も持っていて、
毎週のように局に通っていたし、
タレントなみにファンレターがたくさん届いたり、
ただ出るというより制作にも携わっていたので、
むしろスタッフ扱いというか。
おかげでテレビの表もウラも、若い頃に知ることができて
いろんな意味で勉強になりました。
同じ映像メディアでも
テレビと映画は違います。
正反対。
映画は、ウソを真実のように見せるメディアです。
観客は映画の出来事はフィクションだとわかっていながら、
登場人物に感情移入したり、
ハラハラ、ドキドキ、緊張したりしながら観ています。
ウソと知って受け入れている。
ここにはメディアと観客との共犯関係が成立しています。
ところがテレビ、それもドラマ以外では、
本当のことをフィクションのように面白おかしく演出してしまう。
楽しむための効果なんだと言われればそうなんですが、
問題は、視聴者がそのウソをなかなか見抜けないところです。
共犯どころか、完全に騙されている。
たとえば、バラエティ番組に入る笑い声や拍手。
実際に番組を客に見せている場合もありますが、
それでも笑い声や拍手は後で音響効果のスタッフによって「足され」ます。
すると、そんなに面白くない話でも、観ていておかしく感じるものです。
そんな風に
起きていることは事実でも、
誇張されたり、内容が歪められたりする。
「ヤラセ」の問題もそうですね。
でもそれがテレビの世界では常識なんです。
問題は、そうした効果そのものではなくて、テレビ業界の方々が、視聴者が知らずに騙されるということに無自覚になっていることなんです。
もちろん、すべてのテレビ番組がそうだとはいいません。
中には事実を実直に伝えている場合もあるでしょう。
しかし、どれがそうなのか、玄人にもなかなか見抜けないものです。
正当的に見える記録番組にも演出的なウソはありますからね。
ぼくはテレビでなかなかウソがつけない人間で、
自分が感動していないものを
「感動的ですね〜」
とコメントできないんです。
扱いにくいコメンテーターかもしれません。
トーク番組では、司会者とゲストが息を合わせることが必要で、
それは決して「意見を合わせる」というなれあいではなく、
話の駆け引き、1本の番組の中での会話バランス、そんなことが大事で、
それを特に意識することなく、ある程度アドリブでできたら一番理想的かもしれません。
そこには静かな闘いもあるのです。
そこが面白いですね、テレビは。
それを観るのも。
01/22/2009
I N F O :
下諏訪と東京で、講演会があります。
下諏訪:
1月31日 土曜日 14時より
「手塚治虫の夢と未来を語る 〜元気・日本! ロボット展」
ロボット展の一環なのですが
下諏訪は先祖の土地ということもあって
なにか特別な話ができたらいいなあ、
と想っています。
入場無料。
下諏訪総合文化センター大ホール
http://www.cci.shimosuwa.nagano.jp/
東京:
2月14日 土曜日 2時より
「トキワ荘跡記念碑建立記念 父は天才・手塚治虫」
有名なトキワ荘の記念碑ができるそうで
それに絡めての企画です。
応募者は
往復はがきで申し込みが必要です。
締め切りは2月28日。
詳しくは
http://www.toshima-mirai.jp/center/e_kinrou/pr.html
よろしくです。
01/19/2009
HEN PLA
ステーショナリーを買おうと東急ハンズへ行って、
つい見つけて買ってしまいました。
「 神 社 」のプラモデル。
そんなものがプラモデルになるのか?
って思うかもしれませんが
1/150 スケールで
30センチ程度の土台に
注連縄のかかった鳥居はもちろん、
手水屋、狛犬、社務所、本殿と拝殿、稲荷までちゃんとついている。
しかもオプションで杉の巨木や祭り用の御輿、露店も各種揃っている。
とりあえず手近なところに露店3種のセットがあったので合わせて買ってみました。
それにはお面屋、酒屋の出店に、お化け屋敷がセット。
コレ、タネを明かせば、
鉄道模型用のジオラマのキットなのです。
しかし妙に細かいところがくすぐる。
お城やお寺のプラモデルなら昔からあります。
法隆寺の建築物とか清水寺とか。
しかし神社はあまりなく、
たしか35年ほど前に出雲大社のプラモデルがあって、
当時でも3千円くらいしたように思いますが、
高さ30センチくらいの堂々とした製品でした。
それくらいかな。
ぼくはマニアというほどではないにしても、
けっこうコレクションの趣味があって、
コウモリのグッズ(探すと意外に少ない)、
手のオブジェ(ペーパーホルダーなどの実用品含む)、
眼がデザインされたCDジャケット(意外にたくさんある)
なんかを集めてるのですが、
たま〜に眼についたときだけ買う、ゆるいコレクションとして
ヘンなプラモデル、
略して「ヘンプラ」
を集めています。
ポイントは「そんなものプラモデルになるのか?」という素材とネーミング。
それも、まじめに作られて売られているものが良い。
これまでのコレクションには、
たとえば
「ふる里」
のプラモデル。
本当にその名前で売られてました。
これはちょっと説明が難しいのですが、
古い民家の茶の間がやや立体のレリーフ状になっていて、それを作るというもの。
軒先に柿が干されていたり、囲炉裏の横で寛ぐネコなんかがついている。
かなりぞんざいな作りで、値段もたしか250円でした。
それから
「 密 談 」
のプラモデル。
これは「忠臣蔵」の1場面ですね。
武士が数人、行灯の明かりの元で密談している情景キットです。
それから、
「 行 水 」のプラモデル。
これはなかなか味わい深い。
庭先で女性がたらいで行水をしていて、
しかも板塀ごしにあやしいオッサンがのぞき見しているというヤバい情景がプラモデルになっている。
本当ですよ。
「 嗅 覚 」のプラモデル。
これは輸入品で、原題は
「The Sense of Smell」。
ヒトの鼻の断面のプラモデルで、
いってみれば学習教材なんですが、
名前に魅かれてしまいました。
学習教材ものはいまでも魅力的な種類がありますが、
最近みつけた
「 細 胞 」
のプラモデルはなかなかだと思いました。
模型店の隅にはなかなかオツな商品がありますよ。
買う方も買う方ですが。
01/16/2009
CROW
木の上のカラスに話しかけながら歩いていたら、
道路に空いた穴に足を取られて転びそうになった。
まるでマヌケの見本のような有り様。
昨年暮れに、同じところでカラスと会話したんですよ。
風が冷たい朝で、そのカラスは道際のブロック塀の上で、凍えていたんですね。
強い風にあおられて、ぼくが近づいたのにも気づかない様子。
「おはよう」
と声をかけると
つい頭をピョコピョコ下げながら
「グワッ、グワッ」
と答えた。
それがどう見ても挨拶なんですね。
そのカラスは近所でよく見かける奴で、
羽が1本ヘンな方向に突き出ているからすぐにわかる。
あの羽は、自分で取ろうと思えば取れるはずなので、
きっとオシャレのつもりでそのままにしているのでしょう。
賢いカラスだと見受けている。
ムカシ、夢に大きなカラスが現れて、
動物と話す方法を伝授してくれた。
それが実にカンタンなことで、
そうか、気がつかなかった!
と感嘆していたら眼がさめて、
さめたらその方法を忘れてしまった。
最近想っているのは、
動物と話すときもとりあえず日本語でふつうに話しかけようと。
相手に合わせたつもりで
「カアカア」
なんて鳴いてみせても、バカにされるだけだろうと。
ネコに「ニャアニャア」言ったり、犬を見ると口を鳴らしたり口笛ふいたりするのも。
いや、犬やネコはいいか。
ヒトに合わせてくれるから。
コウモリとは話すのか
って?
ウチの奴らは話しませんね。
ヒトに合わせてたまるか、
と突っ張ってるから。
でも、それがかわいい。
本当はこちらの言うこと、わかってるくせに。
01/13/2009
A MOMENT
今日は都庁の南展望台から富士山がきれいに望めた。
たまにここでお茶するのがお気に入りです。
たいしたメニューはないのですが
まあ、観光地の喫茶店と思えば。
昨日急に、好く生きる方法をひとつ思いつきました。
それは、
「焦らない、急がない」
「ゆっくり落ち着いて、瞬間瞬間を味わう」
ということ。
ヒト って目的意識をいつも持つから、
なんか急いでしまうのですよね。
だから瞬間を大切にせず、
おざなりに過ごしてしまう。
せっかく生きているのに、それはもったいない。
と、想ったのですよ。
で、今日から実践してみようと。
まずは朝、起きるところから、
布団からゆっくりと出て、
そろそろと、その出方を考えながら、
ゆっくり脚をのばして、
起きたら今度はのびをしてみる。
手や背中を力いっぱいのばして、
身体の隅々までを意識しながら、たっぷり、時間をかけてのばす。
こんな調子に、
部屋から出るときも、
どんな風にドアノブを回して、どう開けてみようか、
身体はどう動かせばスマートで美しくドアから出られるか。
そんな風に想い、感じながら進める。
えらく時間がかかりそうですが
その時間が大事というか、
そこにかかる時間が本来ヒトが生きる時間なんじゃないかと。
するとあらゆるものが、
大事に見えてくる。
布団も、スリッパも、ドアノブも。
時間の一瞬一瞬も。
1日が24時間もあって、
17時間くらい起きているとして、
なんとまあ、
瞬間がたっぶりとあることか!
ぼんやりしているだけではすぐに過ぎてしまう。
急いでいると、ますます早く過ぎてしまう。
どちらも生きる時間の浪費になるようで、
つまらない。
この瞬間、眼と耳と、
あらゆる感覚を使って、この世界を感じてみる。
すると、どうなるか。
どうなるか、今年1年、試してみます。
眼の前の富士山を観ながら、
そして流れる雲と観光客を見ながら、
いま、頭の中では数十のアイデアが渦巻いていて、
効率的に整理されるのを待っています。
SYNCHRO 1
先日のラジオでも話したことですが
ふだんの生活でも偶然起こることが多くて
むしろそれを歓迎しているといいますか
偶然によって人生の方向が決まってゆく感じです。
だいたい好い方に向かいます。
好いというか
本来向かうべき道というか。
だから日頃からそういうことを意識してゆこうと。
昨年秋に、イベントに来ていたお客さんにひとりの女性を紹介されました。
写真のモデルをしているといいます。
そこで年末に彼女の写真を撮ることにしたのですが、
名前を聞くと
「渡邊あゆみ」
といいます。
NHKに同姓同名のアナウンサーがいらっしゃるのですが
その方とは無縁です。
無縁の、はずでした。
ところが、この2月にNHK−BSの番組に出ることになり、
ぼくはナビゲイターのような役割で5日連続で出演するのですが、
一緒に司会をするのがその、
渡邊あゆみアナでした。
まあ、この程度のことなら誰にでも起きますね。
そこで、このささいな偶然を面白がり、こだわってみる。
ひとつの話のネタとして「渡邊あゆみバナシ」をラジオでも紹介したのです。
で、そのラジオ出演が済み、
午後は野田秀樹さんの芝居を観ることになっていました。
渋谷の劇場に行き、席につくと、
なんと隣に渡邊アナが座っていたのです。
もちろん、初対面。
こうして数カ月のうちにふたりの「渡邊あゆみ」さんに出会い、仕事をすることになったのです。
それがなんの意味があるかって?
その意味はわかりません。
ただ、「歩む」先が間違っていないということなんじゃないかな。
こういうと、人生が最後まで決められているようでつまらないと思うかもしれません。
いやいや、
道は無数にあり、
選ぶのは自分。
道からはずれないように、
しっかり偶然につかまって生きてゆくのです。
理屈や意味だけで生きていたら
それこそ窮屈で息もできなくなるかもね。
R M D :
1年以上前に、1度会っただけのアーティスト、D[di:]さんから年賀をかねて個展の案内が届きました。
ぼくは彼女にまた会いたいと思っていたのですが、連絡先をなくしてしまっていたので、
ちょうど良かった。
そして、ぼくがそれを見に行くことができたまさにその日だけ、本人が在廊しておりました。
これもさりげない偶然。
しかも画廊の前で、これもまた偶然に数年来の知人にバッタリ遭遇。
こうやって偶然の連鎖がぼくを導いていきます。
D[di:]&人形作家MAYUKA
CHELSIE
チェルシー10年の記憶と/
原画・ビスクドール展
@西荻窪 +cafe(タスカフェ)
07064631009
http://www.tasuorg.com/cafe/
D[di:]が10年間に渡り描き続けてきたコミック『チェルシー』の原画などを展示。
ちょっと怖くて、切なくて。
ほんわか癒され、異色ファンタジー!
期間延長して 1月26日まで。
(だと思うので確認してね)
01/08/2009
A F Q
いくつか質問に答えます。
「父親との一番の思い出は?」
ぼくが中学生の頃、ふたりでハリウッドへ行ったのが、やはり大事な思い出ですね。
ハリウッドのどまんなかの大きな劇場で、ちょうど「スターウォーズ」と「未知との遭遇」を上映していて、ハシゴして観ました。
つまり、
手塚治虫と並んで「スターウォーズ」を観たのですよ!
観終わって、どちらの映画が良かったかといえば、
ふたりとも
「『未知との遭遇』の前半!」
意見が一致して嬉しかったな。
あと、ディズニーランドとユニバーサル・スタジオも見学しました。
(どちらもまだ日本にはなかった)
そのときは8mmカメラを回していたのですが、
父の姿は少ししか映っていない。
父よりハリウッドの景色の方が珍しかったから。
最近ハリウッドに行って、ついそのときのことを思い出しました。
次の質問は
「髪の色が白いのはどうして?」
ものすごくスタンダードな質問です。
髪を染めているのですか、と聞かれますが
正確には染めているのではなく色を抜いてます。
(ブリーチといいますね)
『白痴』の撮影が始まるときに、願をかけて白くしました。
そうしたら、なんだか気分も見た目も軽くなって、
まるで宙に浮くかのようでした。
友人たちも
「そのほうが手塚サンの本当の姿みたい」
というので、
以来、10年間白くしています。
たまに赤やら青やらにしていましたが、
すぐに白に戻っちゃいます。
このほうが落ち着くんです。
だいたい月に1〜2度色を抜きますが、
さすがに10年も続けていると根本以外は真っ白。
この髪だと人混みでもすぐに見つけられるから便利なんですよ。
質問から答えまで時間がかかったり順番が変わったりしますが
気分もあるので
ご容赦くださいね。
01/07/2009
BEGINING
今から30年ほど前。
当時高校生だったぼくは、学校のサークルで初めて映画(らしきもの)を作りました。
1時間ちかい大作で、主人公が7、8人もいる群像劇。
スタッフや出演者はもちろん同じサークルの高校生。
当然、ほとんどが映画初体験という素人たち。
サークルの会議でぼくの企画が通り、それで映画化が決まったのでした。
脚本を何度も書き直し、
意味もわからず絵コンテを描き、
夏休みを使って何度も撮影をしました。
素人とはいえ、ぼくは小学校の頃からずっと映画作りを夢みていて、
そもそも子供の頃から映画が大スキだったので、
これでやっと夢が叶ったわけです。
なぜマンガじゃなくて映画を?
と、よく尋ねられるんですが
マンガやアニメは父の仕事で、家業なんです。
たとえば魚屋とか左官屋なんかと同じで。
家で見慣れたマンガやアニメよりも、実写の映画やドラマの方がぼくには魅力的だったから。
こうして華々しく映画デビューを
飾るはずだったんです。
が・・・。
頭で考えるのと実際にやってみるとではまったく違いました。
いくら撮影しても思ったようにできない。
脚本はクレームつけられる、
役者は(高校生だから当然ですが)うまく演技できない。
技術はヘタクソ。
天気も味方してくれません。
スタッフ同士でモメている。
ひとりでコツコツ編集したものの、
散々な出来です。
心得ある同級生やバンドをやっていた先輩たちがオリジナルの音楽をつけてくれましたが、
処女作となるその映画(らしきもの)は、
まったく思惑からズレたような、
できそこないの、
大失敗作になってしまいました。
こんなハズじゃなかった。
恥ずかしい、逃げたい。
なかったことにしたい。
しかし、秋の学園祭で上映が決まっていたのでいまさら逃げられない。
気が重く、げんなりしながら上映したのですが、
すると。
そこで奇跡が起きました。
観客にウケたのです。
2日間で6回上映したのですが、
回を追うごとに客の数は増え、
しまいには列をなして立ち見になり、
会場からあふれてしまいました。
彼らは拍手喝采、
大失敗作を楽しんでくれている。
同じ学校の中だけじゃなく、
遠くから大学生まで見に来てくれて。
人生最悪の日になるはずだったのに。
最高の日になってしまいました。
それ以来。
30年にわたって、あらゆる映像に関わって生きています。
劇映画以外にもドキュメンタリーや文化映画、
テレビ番組やVシネマ、
実験映画やインスタレーション、
CMやらPVやら、
環境映像から企業VP、
アニメやらCGやらCD‐ROMやら、
ステージ映像やVJもやりました。
でも、いまでも1番好きなのは映画。
映画館で上映する映画です。
高校生のときから、寝ているとき以外はずっと映画のことを考えてきました。
30年間。
時間にすると、およそ18万時間。
だからフツウのヒトより、少しは映画に敏感です。
専門的に映画を観たり考えたりします。
映画を観るときも、
お話や俳優にも気を留めますが、
映画としての成り立ちや演出で観ます。
自分の映画を思い返して、
これまでどの映画が評判がよかったか、
どの作品が自分でも満足しているか、
ふと考えてみると、
案外それは、
あまり人の意見に耳を貸さず、作りたいものを好き勝手にやったときのものなんですね。
逆に、周りを意識したり気にしたり、
ヒトの意見を聞きすぎたときは、
よくいえばおとなしくフツウの出来、
どうも没個性の作品に仕上がって、
結局はたいして評判にもならない。
これは性格によるものですが、ぼくの欠点です。
周囲に合わせようとしすぎることが。
協調性と作品の内容は別のモノなんです。
だから初心に返った映画作りとは、
自由奔放にやりたいことをやる、
誰が何と言おうと。
これに尽きます。
そんな映画作りをこれからもしていこうと。
A F Q :
映像作りと文章を書くことはどう違うか、
という質問ですが
ケース・バイ・ケースですね。
文章でなければ表現不可能なこともあるし、
映像の方が雄弁な場合もあります。
物語だけでいえば、
ぼくが小説を書く場合はあまり映像を意識しません。
もちろん少しはヴィジョンを想い描きますが、
自分で書いた小説を自分で映画化したいとは思いませんね。
逆に、映画のシナリオを書くときは小説のように思い浮かべることはありません。
また別のアタマが働くようです。
『ブラックキス』には元ネタがあるのです。
それは自分が以前に書いた小説なんですね。
「ファントム・パーティ」という本に収録された『密室の悪魔』という短編。
同じキャラクターが登場したりします。
ですが、原作にはしていないのです。
まったく別の物語なんです。
ところで
映像に美しさが感じられるように、
美しい文章とか、
美しいことばはあります。
ぼくは浅学でボキャブラリーがないから、美しい文章が書けないだけなんです。
そのかわりに映画を作ります。
もしぼくが美しい文章を書ける力があれば、
また映像とは違う世界を表現するでしょうね。
ところで質問の返事は一度にできないかもしれません。
おいおい、少しずつしますね。
I N F O :
長野の下諏訪で講演をします。
1月31日です。
詳細は追ってまたお知らせします。
01/04/2009
2 0 0 9
新年おめでとうございます。
正月三日はブログ休みました。
元旦から更新する方も多いようですが
年始からブログ書いたりネットを見たりするのは粋じゃないと想ったので。
テレビもみないし、新聞はこの三日間ろくな記事がなかったので、
ほぼ情報をシャットアウトした状態で小気味よかった。
とにかく今年はマイペースで行こうかと。
なんといっても、「 年 男 」です。
ぼくは丑年。
だからのんびりやろうと、
いや、ロハスじゃないんだから。
あまり牛らしいところはないなあ。
のんびりどころか、ふだんはせっかちだし、
忍耐強いところはあるけど、
牛 だから我慢強い ってワケでもないだろうし、
ああ、
ステーキ好きかな。
って、食べちゃしょうがないですね。
共食い。
そもそも
丑年だから 牛
というのはなぜなんでしょう。
干支は古い中国の単位で、
十干と十二支を組み合わせたもの。
十干とは木火土金水の五行を、「兄(え)」と「弟(と)」の、陽の気と陰の気に分けたもので、
甲、乙、丙、丁、戊、己、庚、辛、壬、癸、 とあります。
これに十二支を組み合わせれば全部で60の単位になります。
一種の12進法ですね。
陰陽道はこれを年数や時刻、方位などにあてて使います。
丑寅の方向、とか 丑三ツ時といいますね。
そこで正確にいえば丑年といっても
今年は「己丑(つちのとうし)」で、
これは60年に一度巡ってくる暦です。
生まれて60年ひとめぐりすると 「還暦」 となるわけです。
ぼくが生まれたのは「辛丑(かのとうし)」の年で、
これは12年後にまた巡ってきます。
なんでこんな話になったかといえば、
年始に家族が集まって団らんしていたときに、
阿部寛似の妹の旦那が
「今年は年男だからお兄さんと同じ」
というので、
彼がぼくよりひとまわり若いことが判明し、
というより実感し、
ガクゼン としたからです。
故吉野裕子さんの本によれば、
「丑」とは「紐」であって
絡む という意味であり、
季節でいえば年末の月で、
古くは12月のことを「丑月」という。
萌芽が種子の中で絡んでいる様
なのだそうで
やがて至る春の予感を秘めた月という。
それが何故、モウモウの「うし」になってしまったのかは
未だ調査中です。
なにしろ古代中国人の考えたことですからね。
あるいは子供に教えるためにわかりやすくキャラクター化しただけかもしれません。
まあそんなワケで12年が巡って生まれた暦に近づいた今年は、
初心に返る
をテーマにいこうかと。
ぼくの場合、初心というのはもちろん
「 映 画 」
なのですが。
初心といっても、野卑になるわけではなくて、
むしろ裏テーマとしては
「 洗 練 」
を目指そうと。
英語では
Sophisticate
になるわけですが。
とにかく人間、成長するにしても限度があるし、
そう簡単に成熟できるものでもありません。
特に男性はね。
子供の頃に精神的な成長が止まる輩も多いかと。
女性は、
ぼくの知る限りですが
何回も脱皮して成長し続けていきますね。
男は
少年 → 男
とコレだけ、
単純ですが、
女性は
少女 → 女 → 女性 → 母 → ?
などと移り変わる。
趣味趣向が変わり、
好きな食べ物なんかも変わる。
男性の好き嫌いはおそらく一生もので、
成長がないかわりに、
洗練させるしかないのだろうと。
だから新しく生まれ変わる今年こそ、
初心を洗練させねば
と想っているのです。
なにを?
って、とりあえずはだから
映画じゃないですかね。
詳しくはまた次回に。
I N F O :
インフォメーションのコーナーです。
年始早々ラジオに出ます。しかも生番組です。
1月7日 水曜日 午前10時頃から
NHKラジオ第一放送
「ラジオ・ビタミン」 ときめきインタビュー
番組内でメールやファックスも受け付けます。
現在、リクエスト曲を何にしようか思案中。
R M D :
推薦コーナーも新設しました。
お気に入りの映画や音楽、
友人知人のコンテンツ
などを取り上げます。
A F Q :
そして今年の『6D』ではコメントにて質問を受け付けます。
お答は質問を寄せた方に直接せず、この「Answer for the Question」で答えます。
本年もどうぞよろしくお願いします。

