06/16/2016
RIP
冨田勲さんの
お別れの会にゆく。
父の時代から
永くお世話になっていました。
手塚アニメは
冨田サウンドあってこそ。
『ジャングル大帝』『リボンの騎士』は
もちろん知られていますが
手塚治虫総監督の
大人のための劇場アニメ
『千夜一夜物語』
『クレオパトラ』
のサントラも忘れてはいけない。
ぼくにとっては
こちらのほうがずっと
手塚アニメ
という気がする。
父の趣味趣向とアイデアが
満載だから。
大好きです。
ぼくは2度
冨田さんと
仕事をご一緒しました。
最初は
宝塚市立手塚治虫記念館開館のときに作った
『オサムとムサシ』
という短編アニメ。
全編、冨田さんの音楽だけで構成されています。
あたたかな気持ちにさせてくれる小編。
もうひとつは
劇場アニメ
『ブラック・ジャック ~ふたりの黒い医者』
のサントラ。
ぼくの要求を叶えて
テーマ曲は
口笛を使ってくださいました。
柔軟な頭脳と
卓抜したセンス、
並外れた才能の持ち主でした。
仕事中の急逝とお聞きしました。
別の次元にいるうちの父から
声がかかったのでしょう。
ふたりで
どこの宇宙を訪れているのでしょうか。
その
『ブラック・ジャック』のアニメで
ピノコを演じてくださっていた
水谷優子さんも
急逝されました。
本当に意外で
まだ現実感がありません…
ピノコ、
どうしてブラック・ジャック先生は
助けてくれなかったの?
足かけ5年
ぼくは水谷さんと仕事をしました。
テレビアニメの制作中は
毎週スタジオで顔を合わせて
ジョークを言い合ったり、
みんなでごはんに行ったり、
水谷さんのラジオに呼ばれて出たときに
ぼくがフルーツコウモリを飼っていると聞いて
タイだかインドだかで
フルーツコウモリを食べたって話を
してくれて
「ごめんなさい」と言いながら
眼に涙を浮かべて
笑いが止まらなくなった
その笑顔が
実にチャーミングで…
台湾のキャンペーンにはBJ役の大塚明夫さんと一緒に行って
舞台挨拶したり
取材受けたり
温泉に行ったり
美味しいもの食べたり
飲んだり…
まだまだ
一緒に仕事して
遊んだりする
予定だったのに。
だって
水谷さんは
ぼくの主演女優じゃないですか。
監督にヒミツで
どこに行ってしまったんですか ?
隠れていても
あなたの屈託のない笑い声がまだ響いてきますよ。
遠くからでも聞こえる
よく透るあの独特の笑い声と
そこで輝いているあなたの笑顔。
森岡賢さん、
冨田勲さんのように
あなたもシンセの才人だったのに。
まさか
冨田先生からスカウトされたわけじゃあるまいし
ディビット・ボウイに会いに行ったわけでもないだろうし
どうしてまた、
急に逝ってしまったんですか。
もう一度、
ソフトバレエも観たかったし
仕事もしたかったのに。
ライブハウスなんかで
あなたの柔らかい物腰に接すると
こちらまでなんだか
ほんわかしてきて
まだまだ
あなたの才能を聴かせてほしかった。
一緒に
何かしたかった。
まだまだ
一緒に仕事できる友人が
逝ってしまうのは
本当に寂しい。